さよならまでの長い距離

あらゆる「はじめまして」から「さよなら」までの間について

ベイマックスみたいな、

ちなみにベイマックスを観たことはない(タイトル)



母のことを書いたので、今度は父のことを

父はわたしとは正反対のひとで、生活力めちゃめちゃあるしきっちりしてるし仕事大好きだし何より自分大好きだし、まあ「こういう人がいるお陰で社会は回っているんだよな……」という感じの人です

ただ怒りの感情が爆発しがちな人で、その上言葉の選び方が全然適切じゃない
「そこまで言う?」みたいなこと言う
怒鳴るのが生き甲斐、みたいなところあるし



この前は親子三人で落語を聞きに行ったんですけど、特に父がえらい感動してボロボロ泣いてたんですよ(ちなみに権太楼師匠の「百年目」という噺)
で、あの噺良かったねってわたしら家族で口々に言いながら帰ってきたわけです

その翌朝、父が家事をしてました
朝に弱い母がその後起きてきました
それを見た父が「家事もできねえなら外に出かけるなよな!」的に怒鳴ったんです

いやお前も感動してたじゃん、とついツッコミを入れそうになったよね
入れたら更に炎上するから言わないけども



尊敬はしてる、本当にこういう人がいるお陰で社会は成り立ってると思うし

ただ……なんだろうな


不思議なのは父はわたしのことを結構すきなんですよね

父から見たら割とどうしようもねえなコイツって感じだと思うんだけど、父はわたしに明らかに甘いと思う
毎日のように怒鳴られてるけどな



結婚式とかで花嫁から両親に感謝の手紙とか読むじゃないですか
あれで父親に書ける気がしない
まあ別に何の予定もないんだけどさ

世間的に言えばすごくいい父親だとは思う

ギャンブル一切やらないし、家族大好きだし、お金もちゃんと家のために入れてるし

でもなんていうかなあ、家族が好きな自分が好きなんだよな多分



父は母子家庭で育っているので、そもそも「父親」というものにすごく大きな期待があるんだと思う
それは母親も同じで、母親の父はどーーーーーしようもない感じの人だったのでふたりとも「尊敬できる父親」というものに固執してる

なんかさ、それが虚しいっていうか
それ所詮虚像じゃん?っていう



わたしにとって父はあくまで父親で、ひとりの人間としての関わりが見えてこないんだよな

だから好きなおかずとか知らないもんな
甘いものはだいたい好きみたいだけど
買っておいたお菓子とかだいたい食べられてしまうし(食べ物の恨みは強い)



人の話を聞かないし、自分の話も基本仕事の話で「何をどう感じたか」みたいな話は出てこないし
わたしの父親はいったい誰なんだろう



わたしにとって家を守ってくれるロボットみたいな感じなのかも、わからんけど

言い過ぎてる自覚はあります




【追記】

めちゃくちゃ父について考えた結果、父は天才なんだと思いました。

雑な説明で申し訳ない



どういうことなのかというと、わたしたちは基本的に善悪とか好悪とかを後天的に学んでいくじゃないですか
家族、友人、先輩後輩、上司部下、ご近所親戚その他諸々の関係性の中で

これは世間では良しとされてるけど自分は好きじゃないな、とか、逆も然り



でも父はそれを先天的に悟ってる
悟ってるというか、世間の物差しをほぼほぼそのまま生まれ持っている



だから自分がないとかそういうことはないんですよ
無理矢理世間に合わせてるわけじゃないから
世間で善とされているもの、好ましいとされているもの、それがほとんどそのまんま自分の倫理観に当てはまってるんですよ
もうこんなん天才と言うほかなくない?


そりゃ相容れねえわ〜〜〜
世間の善悪観全くわかんねえわ〜〜〜
そういや高校生くらいのときはよく「おとうさんには敵わない」みたいなこと言って泣いてたわ〜〜〜



スッキリしました